建築・建築設計

N邸新築工事

~美しさと心地よさの間で~


【構  造】 木造2階建て
【延べ面積】 160.95m2
【設計・施工】株式会社斉藤建設

櫛引左官仕上のキュービックな建物の少し奥まったところに、町屋のくぐり戸を想起させるような縦格子の玄関ドア、斜に建て付けてあるところが控え目ながらも粋。
一歩中に入ると、まず最初に正面の坪庭の苔の緑と床の墨色とのコントラストの美しさに息をのみます。
パズルのように配された窓からの光は、家具の配置と光の差し込み具合が計算されており、左官仕上の壁、床、天井へと程よく反射・吸収、坪庭からの光と相まって、明るすぎず暗すぎず、まさに「丁度いい」光となって中の人を包み込みます。
メインリビングから延びる、それぞれの天井の高さやフロアの高さが違う3つの穴倉のような空間。
本を読んだりひたすらボーっとしたりのフリースペースですが、この遊び心が豪華であるはずのこの家に草庵のような気安さを感じさせ、それが心地よさに繋がっています。